2021-09-06 【読書】太宰治「富嶽百景」 「西日本に住んでいる僕は、富士山を見ることはない。そりゃ、東京とかに行ったときに見ることはあったけど、あくまでチラ見で、富士をじっくりと眺めた試しはない。 富嶽百景は、主人公「私」こと太宰の私小説だ。時代は昭和10年代前半で、私が仕事とお見合いのために長野に赴くお話。 序盤で「まるで、風呂屋のペンキ画だ」との表現が、最終版では「富士山も案外悪くない」と印象が変わる。 気持ち一つということだ。