にしむーのちゃらんぽらん日記

趣味の登山や寺社仏閣、映画のことなんかを備忘録的に記録しています。

【読書】太宰治「ヴィヨンの妻」「グッド・バイ」

太宰治の「ヴィヨンの妻」と「グッド・バイ」を立て続けに読んだ。
両方とも平易な文章で書かれているので読みやすかった。
 
両作とも主役の男がチャラい。
 
ヴィヨンの妻にでてくる男は、世の女性のみならず男性からも嫌われるチャラ男だ。いや、むしろゲス男だろう。家柄と才能とルックスを売りにして周りの人間を翻弄していく。当人が悪びれることがないから、いっそう性質が悪い。
本作は、妻・さっちゃんの成長と対比して、夫・大谷の変わらぬチャラさが描かれている。
 
グッド・バイは、本妻との家庭を築くために10人の愛人と手切れをしていく男の話。ただし、コメディ的要素満載だから、愛すべきチャラ男と言えようか。