にしむーのちゃらんぽらん日記

趣味の登山や寺社仏閣、映画のことなんかを備忘録的に記録しています。

【読書】夏目漱石「三四郎」

夏目漱石の「三四郎」を読んだ。約25年ぶりの再読なので内容をあまり覚えてなく、初読に近いかんじで楽しめた。

本作の主要登場人物は、文化レベルの高い人が多い。帝国大学に通う三四郎や与次郎は将来のエリート階層だ。広田先生も高等学校の先生で知識人だ。野々宮さんも若手学者だし、原口さんも著名な画家だ。そして、里見美禰子や野々宮よし子も教養が高い。

対して、世俗っぽさがかんじられるのは、三四郎の上京時に宿で相席した女性、田舎の母親、故郷のお光さんくらいか。

当時の知識人たちの価値観については私は難しく思えたが、後者の世俗な人たちは現代人と同じだと思えた。

本作は、明治版ラブコメ!かな。